このページでは、
カットボールの握り方と投げ方を解説しています。
【変化球】と題していますが、
サントニー自身は「速球」という意識で投げています。
ただ、
変化球として扱われることも多いので、ここでは球種の一つとして【変化球】にカテゴライズしておこうと思います。
この記事で分かること
✅カットボールの握り方、投げ方が分かる
✅カットボールを投げる際の意識の持ち方が分かる
サントニー的には、
カットボールを普通に投げられるようになるまでの期間は長かったと感じています。
しかし、意識の持ち方を変えてみたら、すぐにカットボールが投げられるようになりました。
カットボールは、
スライダーと同じ方向に少しだけ曲がる球種でありながら、スライダーほど球速が落ちない球です。
ストレートとスライダーの間にあるボールと言えます。
しかし、その間を両立させることは、簡単ではありませんでした。
・曲げること
・曲がるけど小さく曲げること
・球速を落とさないこと
なので「曲げる意識」は捨てました。
冒頭でも書いている通り、サントニーはカットボールを「速球」として投げています。「速球」としての意識を持つようになってから、カットボールが投げられるようになりました。
「ストレートが抜けないような握り方を模索した結果がカットボールだった」と言う方が正しいかもしれません。
写真で握り方を解説
✅ボールの中心を通る縦の軸をイメージして、上を人差し指、下を親指で握ります。
✅自然と握った位置に中指や薬指を沿えます。
(サントニーの場合は右打者側に抜けたくないので、薬指で横を抑えるような配置にしてます)
✅全体的にボールの右半分を持つイメージです。
ストレートの場合は、
ボールの中心を通る縦軸の両サイドに人差し指と中指をかけるのが一般的かと思います。
リリース時の意識
✅速球を投げる意識(曲げようとしない)
→そのためには中心軸を持っている人差し指と親指で投げる
握りの印象からは、
ボールの右半分に力が入って回転してしまいそうですが、曲げないように意識します。
ボールの中心軸に位置している人差し指と親指でストレートを投げる意識でリリースします。
中指は全く使わないわけではありませんが、使う意識が強いとスライダーに近くなってしまうので、意識はしません。
(意図して回転をかけたい場合は、意識しても良いのかもしれません)
薬指は右バッター側に抜けてしまわないように、ボールの右横に沿えています。
(しっくりくる場所に置くので良いのではないかと思います)
カットボール誕生のきっかけ
✅抜けにくいスライダーを使ったフロントドア
右打者を狙って投げて真ん中に入れることで、スイングさせずにストライクを取れた経験から、
速球も右側に抜けないように…と思うようになったのがきっかけ
詳細は上の記事に書いていますが、
あることをきっかけに抜けにくいスライダーを投げられるようになりました。
スライダーが安定して使えるわりに、
ストレートのコントロールにばらつきがあり、相手の右バッターに当ててしまうことも少なくありませんでした。
そうなるとデッドボールを恐れて引っ掛け気味の球が続けることもあり、試合を壊してしまうような日もありました。
最終的にはスライダーのサインだけ出されるような試合すらありました。
ですが「スライダーしか投げられない」というのもおかしいと思い、スライダーが抜けずに使えている要素を自分なりに分析して、ストレートに生かせないかと試行錯誤しました。
その結果、たどりついたのがカットボールです。
コントロールの悪い「ストレート」を捨て、
カットボールが「変化球」だという意識も捨て、
「速球のひとつ」だという意識を自分に落とし込んで、カットボールを使い始めました。
パワプロで言えばカットボールは横変化の球種に分類されていると思います。
なので「カットボールはスライダーより早くて、曲がりの小さい変化球」という意識を持っていました。
ですが「変化球」という意識は捨てて「速球」として捉えることにしました。
パワプロで言えば↑が「カットボール」と表示されるイメージとして落とし込みました。
正直、一般的にカットボールと呼ばれているような球になっているのかは分かりません…
投げた本人からすると、真っ直ぐ行っているように見えます。
キャッチャーや審判に聞くと、少しズレているそうなので、カットボールとして機能しているみたいです。
ストレートが暴れてしまうことの要因として
①「強い球、速いを投げなければいけない」という思いによる力み(心理的背景)
②人差し指と中指の力を均等に扱えず左右に散る(身体的背景)
などがあるのではないかと考えています。
特に②に関しては、
変化球を投げる時も個人的には人差し指に力を入れやすく、人差し指主体で投げる方が扱いやすいということに気付いたため、要因として大きいのではないかと感じています。
カットボールの効果
✅フライボールが少なく長打を浴びることが少ない
✅ストレートほど力まずに投げられる
✅内角と外角の両コーナーを広く使える
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✅フライボールが少なく長打を浴びることが少ない
カットボールは、
空振りを取ることを期待するより、打者の芯を外して打ち取るための球であるとされています。
ストレートを投げていた頃は、
ヒットにしても凡打にしてもライナーより高めの打球が多かった印象なのですが、カットボールを使うようになってからはライナーより低めの打球が増えたと感じています。
投げた本人からの見た目はあくまでも「ストレート」に見えます。つまり、変化は感じられません。しかし、「少しズレたんだろうな」と感じるゴロが増えました。良い当たりをされた場合でもライナーとなるケースも増え、全体的に弾道が低くなり、長打が少なくなっています。
フライボール革命の考え方を参考にすると、
角度の低い打球であれば長打やホームランは生まれにくく、得点される確率も低いと考えることが出来るので、カットボールは効果的なのではないかと思います。
✅ストレートほど力まずに投げられる
「速い球を投げなければいけない」
という心理が生じにくいためか、ストレートほど力まずに投げられる感覚があります。力まない上にコントロールも安定しているため、疲れを感じにくいというメリットもあります。
ストライクを取るために「置きに行く」ようなピッチングは、球が弱くなってしまうため良くないと言われます。
カットボールは力まないながら「置きに行っている」わけでもなく、それなのに「力強い球を置きに行けている」というような感覚で投げられます。
✅内角と外角の両コーナーを広く使える
抜けにくいという安心感があるため、右打者の内角へ投げることが怖くなくなります。
当たらないという気持ちを持てるだけで、内角のストライクゾーンを広く感じることが出来ます。
また外角は、
コーナーを狙い過ぎなくても外に少しズレてくれるため、ストライクをとりやすく、外角のストライクゾーンも広く感じることが出来ます。
左打者に対する場合も似たような感じで、
内角を狙い過ぎずにギリギリでストライクを取りやすいため、狙い過ぎて当ててしまう心配があまりありません。
外角は、少しはずすくらいの気持ちで外を狙っても、入りすぎない程度に入ってくれる感覚があるため、ストライクゾーンが広く感じます。
話のまとめ
✅カットボールは「変化球」ではなく「速球」という意識で投げる
✅ストレートよりも暴れにくい安心感がある
✅ストレートよりも長打を浴びにくい
✅両コーナーのストライクゾーンが広く感じられる