ウィルソンで人気の内野手用グラブ「D5型」
跳ねやすく、弾きやすい軟式野球では
けっこうアリなんじゃないかなと思っています。
どんなところがアリなのか
特徴や想定される使い方を考えて
書き残しておきます。
こんな人に読んで欲しい
✅深いポケットで捕球できるグラブを探している
✅ウィルソン「D5型」の評判が知りたい
このページでは
ウィルソン「D5型」の特徴や実際に使ってみた感想を記しています。
グラブ選びに迷っている人の参考になれば幸いです。
「D5型」の基本情報
ウィルソンD5型は「グラブの中心で打球をしっかりつかむ」グラブだということです。
アルトゥーベ選手が使用するモデルだそうです。
「小指2本入れ対応」という記載もされています。
グラブの中心とは?
「グラブの中心」という表現がどこを指しているのか気になったので
検索をしてみました。
人差し指の下あたりを指しているサイトや
手のひら捕球を解説するサイトなどが見当たりました。
解釈は様々なのかもしれませんが
アメリカのメーカーが日本流の手のひら捕球を基本とするようには思えません。
また「しっかりつかむ」という表現から
左右で見た時にグラブの中心、深い位置=人差し指下あたり
という解釈で良いのだろうと思います。
小指二本入れ対応しているグラブとは?
グラブの小指部分に薬指も入れることを
「小指二本入れ」と言います。
ウィルソン独自の言い方では
「コユニ」というそうです。
「コユニ」について調べていると
土手が狭いグラブを「小指二本入れに対応している」
としている場合が多いように感じます。
これは土手が広いと
グラブの角度が傾いてしまい
捕球しづらいからだということです。
個人的には土手が広めのグラブでも
「小指二本入れ」で使えないこともない
と思います。
不具合もあるのかもしれませんが
捕球しやすくなった面もあります。
元・北海道日本ハムファイターズの田中賢介さんは
小指二本入れでプレーしていたと言われています。
田中賢介さんモデルのグラブを調べると
逆とじで土手が広めです。
つまりプロレベルで
土手が広いグラブを小指二本入れで使う選手もいた
ということです。
「D5型」の特徴
・縦に使うタイプの形状
・土手が狭い
・ワイドヒンジで少しだけ広くも使える
・指股があり、ポケット部が広く使える
型付けに送る前に
Beforeの姿を残しておこうと思って
急いで撮った写真です。
背景はちょっと編集しました。
縦に使うタイプの形状
ウィルソンD5型は
縦に使うタイプの形をしていると思います。
内野手用のグラブは横に幅広い形状のものも多いです。
私はプロではないので
具体的な見分け方を熟知しているわけではありませんが
指の向きや、あご紐の向き、全体的なシルエットから
D5型は元々縦に使うタイプのように感じます。
グラブの中心で掴むという商品説明からも
縦型のグラブだと考えて良いのではないかと思います。
土手が狭い
D5型は土手が狭いです。
あご紐は順閉じ(順巻き)で
4本分のスペースとなっています。
(上の写真①~④の部分)
この4本分のスペースにボールをはめると分かるのですが
ちょうどボールがおさまりそうな幅です。
試しにボールをはめて撮影してみました。
(型付け後、特徴的なレースカラーにしてもらったので色を加工しました)
M号球の直径は72ミリ。
対してD5型のあご部分は75ミリくらい。
(小指側の折れてる部分までで計測)
ほぼボールと一緒くらいの幅ということになります。
ちなみに写真上でボールが位置している場所は
12ミリくらいのゆとりがありました。
土手付近に当ててしまった場合に
広いグラブではつかみ損ねることもあるかと思いますが
この狭さであればキャッチできそうです。
またこのような狭さから
捕球面が横に広くはならず
縦型に使うグラブだろうと考えられます。
ただ土手が狭いと
横に手を伸ばさなければいけないような打球に対しては
難しさを感じる場面もあります。
ワイドヒンジで少しだけ広くも使える
D5型はワイドヒンジが採用されています。
写真の、赤い四角で囲った部分です。
土手側のレースと小指側のレースの間に
一本レースが通っています。
これが無いグラブと比べて
レース一本分だけ土手を広く使える構造になっています。
指股があり、ポケット部が広く使える
D5型のグラブには指股があります。
写真の、黄色い丸で囲った部分です。
本来は頻繁にボールが当たるこの部分の
耐久性を高めるための機構なのだとか。
ですがこの指股がある分だけ
捕球面が数ミリ広く、深く使えます。
使ってみた感じでは
少し包み込みすぎてしまう感覚さえあります。
あまりにも奥に行ってしまって
捕った感覚が無いような錯覚に陥るときがあります。
コユニ仕様の代表格である86型や87型は
ワイドヒンジや指股が採用されていないので
ジャストフィットなのかなとも想像しています。
話のまとめ
D5型は
強い打球を深いポケットで確実にキャッチすることを想定したグラブだと思います。
指股がある分、少し広く、深く
包み込むようにキャッチでき、一度捉えてしまえば
球が飛び出してしまうことも少ないでしょう。
球の持ち替えスピードを重視しているわけではないものの
ポケットで確実にキャッチするため、持ち替えも難しくないと思われます。
また土手が狭いため、土手付近でキャッチすることも可能ですし
ワイドヒンジが採用されているため
土手が狭いながらも広く構えやすい構造にもなっていると思います。
硬式ボールよりも重みが無い軟式ボールは
地面で変なバウンドをしやすいうえ
何とかグラブに当てるだけでも弾きやすい。
深く使うD5型は
軟式野球で使いやすいと考えます。