トップバランスとミドルバランス。
どちらのバットを選んだ方がいいのか。
これは野球をやる上で永遠のテーマと言ってもいいかもしれません。
このページでは、
どちらのバットを選ぶ方が良いか、いくつかの要素を書き出して考察しています。
過去にミドルバランスのメリットを記事にしていますが、
さらなる実体験を踏まえて、少なからずアップデートした内容となっています。
結論
✅ミドルバランスのバットを選ぶ方がイイ!
と考えています。
物理的に考えると、
遠心力の大きいトップバランスの方が遠くに飛ばせるはずです。
自分のバットを選ぶ際に何度も調べましたが、やはり「トップバランスはパワーヒッター用、飛距離を求める選手用」と書かれていることが多いです。
裏を返せば「ミドルバランス=飛ばない」という考えに落ち着いてしまいそうです。
しかし実際に使ってみると、
ミドルバランスの方が扱いやすい分、飛ばすのも難しくないという感覚に至っています。
この結論に至ったいくつかの要素をこれから書き出してみたいと思います。
・厳密に飛距離を測定しているわけではない点
・同じメーカーの両バランスのバットを比べているわけではない点
から、誰が扱っても結果が同じとはならない場合もあるかとは思います。
第一に考えるべき共通点
✅差し込まれたら飛ばない。
これはミドルバランスかトップバランスかにかかわらず共通している点だと感じました。
タイミングが遅くなって差し込まれた場合、
力のないファーストゴロ、セカンドゴロだったり、ファーストフライに終わってしまうケースが目立ちました。
しかも、そうなった場合の飛距離や打球の強さに関しては、重めのトップバランスでも軽めのミドルバランスでも、大きな差はありませんでした。
飛ぶと言われるトップバランスでも差し込まれたら飛ばないというのであれば、差し込まれないことを第一に考えたバット選びが必要だと言えそうです。
差し込まれにくいバット選び
✅速く振り出すことの出来るバットを選ぶ方がイイ!
トップバランスの場合、
重心が遠い位置にあるため、振り出しが遅くなってしまいます。
スイング軌道が遠くなってしまう面もあるため、コンパクトにスイングできず、差し込まれてしまう可能性が高いと考えられます。
一方、ミドルバランスのバットは振り出しやすいので差し込まれるリスクを抑えることが出来ます。
重いバットを使った方が当たり負けしなさそうなイメージがありますが、そもそも差し込まれさえしなければ、軽いバットでも「重さに負けた感」無く打つことが出来ていると感じます。
振り出しが遅い反面、スイングの勢いがついてからの加速はトップバランスの方が速いと思われるので、差し込まれていない場合の飛距離を単純比較すると、やはりトップバランスに軍配が上がりそうです。
(ここではあくまでも差し込まれにくくするための方法を考えています)
コントロールしやすいバット選び
✅扱いやすいバットを選ぶ方がイイ!
先にも書きましたが、
遠心力を活かせるトップバランスのバットはスイング軌道が遠回りしてしまうデメリットがあるため、比較的バットコントロールが難しいです。
より先端に重みを感じやすく、ヘッドが下がってしまい、捉えたと思ったボールを打ちあげてしまう機会が増えます。
捉えたと思った打球を捉えられていないということは、バットをコントロールできていないわけなので、ジャストミートできる機会を減らしてしまう恐れがあります。また、それが続くと自信を失うことにも繋がりかねません。
一方、重心が少しでも手元に近いミドルバランスはトップバランスに比べて扱いやすさで勝ります。
バットコントロールがしやすければ、打てそうだと思ってスイングした球をジャストミートして弾き返せる可能性が高まります。ジャストミートできる機会が増えれば自信をつけることもできます。
遠心力を期待して、打ち損じやすいトップバランスを選ぶよりも、扱いやすいミドルバランスでしっかり当てられる方が「飛距離が出る回数」が増えるのではないかと考えられます。
スイングスピードを出しやすいバット選び
✅軽く扱えるバットを選ぶ方がイイ!
バッティングにおいて、
ボールを飛ばすためにバットの重さを利用するのは間違ったことではありませんが、バットの重さに負けてスイングスピードが下がってしまうようでは飛距離を出すことが出来ません。
スイングスピードが速ければ速いほど、打球の速度は上がるので、より遠くへ飛ばせる可能性が高まります。
軽く扱えるミドルバランスのバットを選ぶ方が、より遠くへ飛ばせる期待が大きいのではないかと考えられます。
ノックバットを参考にして考える
✅非力な人ほどトップバランスがイイ?
ノックバットはかなり極端なトップバランスのバットです。
一度ノックバットを手にしたことがあるのですが、手元付近は非常に軽く感じます。ですが先端が重すぎるくらいに重すぎるのです。打席で扱えるイメージが出来ないくらいでした。
ということは…非力な人ほどトップバランスを選んだ方がイイ?
と考えることも出来ます。
「トップバランスはパワーヒッター向き」と一般には言われていますが、ノックバットの性質を参考にするならば、パワーヒッターこそミドルバランスで十分に飛ばせると解釈することも出来ます。
ただ、トップバランスのバットに振られてしまう感覚があるサントニーは、やはり非力ゆえにトップバランスは扱わない方がいいのかな、と現時点では感じています。
パワーヒッターがトップバランスを扱えば、シンプルに飛距離は出せそうであることが窺えます。
レベル別でバット選びを考える
✅ストレート中心ならトップバランスを選ぶ方がイイ!
✅緩急を使ってくるならミドルバランスを選ぶ方がイイ!
ここまで「ミドルバランス推し」で話を進めてきましたが、トップバランスを活かせるシチュエーションについても考えてみたいと思います。相手のレベル別で考えた場合です。
いつも同じ顔触れのチーム同士で戦っている場合であれば、相手投手のスピード感や変化球の種類などが自然にインプットされてくるかと思います。
例えば、
あまりハイレベルではない仲間内での草野球は、ほとんどストレートしか投げてこないなんて場合もしょっちゅうあります。緩急を操るピッチャーが少ないので、タイミングを絞った状態で打席に立ってもあまり怖くありません。
緩急の少ないシチュエーションに身を置いている方は、トップバランスを選ぶ方が、リスクを抑えながらバットの性質を活かせるのではないかと考えています。
逆にレベルが高く、変化球を織り交ぜるようなピッチャーが多いリーグなどでは、緩急に対応しなければならない場面が多くあります。
どちらかのタイミングに絞っていながらも、違うタイミングでも対応できるようにしておきたい。
緩急の多いシチュエーションに身を置いている方は、ミドルバランスのバットを選ぶ方がバットの性質を活かせるのではないかと考えています。
もう少しシチュエーションを細かくすると…
内角をえぐる変化球を使う投手がいる場合は、スイング軌道を近くしやすいミドルバランス。
外角に逃げる変化球を使う投手がいる場合は、遠めでも遠心力を活かせるトップバランスがイイとサントニーは考えています。
また、助っ人で様々なチームに参加する場合が多く、
「どんな投手がいるか分からない、様々な投手と対戦する機会が多い」という方は、扱いやすいミドルバランスのバットを選ぶ方がいいのではないかと思います。
話のまとめ
✅バット選びはミドルバランスがおすすめ
1.差し込まれにくくすることを念頭に置く
2.バットの重さに負けず速く振れる必要性に気付く
その結果:
スイングスピードが速くて飛ばしやすい
ジャストミートしやすくて飛ばしやすい
ミドルバランスが飛ばしやすい